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人事・労務担当者が教える法的知識と実践ガイド_【Vol.4】

更新:2025年10月15日

予防こそ最善の策!「風通しの良い職場」の創り方

皆様、こんにちは。 人事・労務担当のフクさんです。

朝晩は過ごしやすくなり、秋の気配を感じますな。食欲の秋、スポーツの秋、読書の秋、そして…「ハラスメント撲滅の秋」!と、うまくまとめてみましたが…なんて、失礼しました。

今回のテーマは「予防こそ最善の策!ハラスメントのない風通しの良い職場文化を創るために」です。

最高の対策は「起こさせない」こと

病気になってから治療するよりも、日々の健康管理で病気を予防する方がずっと良いですよね。これは組織のハラスメント対策も全く同じです。

問題が起きてから対応する「事後対応」には、多大なエネルギーとコストがかかり、当事者には深い傷が残ります。

最も理想的なのは、そもそもハラスメントが起きない、あるいは起きにくい「予防的な職場環境」を、日頃から組織全体で創り上げていくことなのです。

「風通しの良い職場」の本当の意味とは?

ハラスメント予防のキーワードは「風通しの良い職場」です。これは単に「仲が良い」ということではありません。本当の意味で風通しが良いとは、

  • ✅役職や年齢に関係なく、建設的な意見を自由に言える。
  • ✅困ったときに、気兼ねなく「助けて」と言える心理的安全性がある。
  • ✅多様な価値観や働き方が尊重され、互いの違いを認め合える。
  • ✅失敗を個人攻撃せず、組織の学びとして次に活かせる。

といった文化が根付いている状態です。

このような職場では、ハラスメントの原因となる不満や誤解が溜まりにくく、問題の芽は育ちにくいのです。

ハラスメントを許さない土壌をつくる4本柱

では、どうすれば「風通しの良い職場」という理想的な土壌を耕せるのでしょうか。それには、組織全体で取り組むべき4つの重要な柱があります。

・トップが「ハラスメントを絶対に許さない」という断固たる姿勢を繰り返し発信します。

・階層別に最適化した研修を定期的に実施し、全従業員の意識をアップデートします。

・1on1ミーティングやメンター制度などを導入し、対話の質と量を高めます。

・違いを強みとして活かす考え方を浸透させ、誰もが尊重される環境を創ります。

これらの柱を地道に築いていくことが重要です。

明日からできる!予防アクションプラン

組織的な取り組みと合わせて、私たち一人ひとりができることもたくさんあります。明日から実践できるアクションプランを提案します。

週に一度でも部下の話にじっくり耳を傾ける時間を設けましょう。指導する際は感情的にならず、事実ベースで伝える「諭す」コミュニケーションを心がけてください。

不適切な言動を見かけたら、見て見ぬふりをしないでください。被害者に声をかけたり、窓口に情報提供したりすることも、立派なハラスメント防止活動です。

「ありがとう」「助かります」「いいね!」。感謝や称賛の言葉が、職場の心理的安全性を高めます。

ハラスメント対策は未来へのポジティブな投資

4回にわたり、ハラスメント対策についてお届けしました。

この取り組みは、単なるリスク管理ではありません。

それは、すべての働く人が尊重され、活き活きと能力を発揮できる職場、ひいてはより良い社会を創るための、未来へのポジティブな投資です。

このマガジンが、皆様の職場を見つめ直す一助となれば、これに勝る喜びはありません。